目の端に走る稲妻を見た

つづるずるずる個人メモ(うどん)

プシュケの涙


前日譚というか 過去編というか そういうもう終わっている頃の物語 めちゃくちゃ苦しい


わたしの中のその代表格はプシュケの涙


これ下手な鬱小説って謳ってる小説より鬱

今も思い出して文にしてる時点でしんどい


ネタバレ交えながら話すと


一文で言うと主人公の由良彼方が死因は自殺とされた吉野彼方の死の真相を暴くって感じなんですけど


これ最初は全然わかんないんですよね 由良の目的も

最初は由良の語りですらないし


だんだん由良は吉野彼方と話したことがあって、多分お互いに好きで、これからなんですよこれから 

彼方彼方カップルが出来上がるか、それでなくてもいい関係が築けたはずで


そんな吉野彼方は死んでしまう

絵を描く資料を見に言った先で、都合の悪い場面に出くわしてしまって、相手と揉み合いになった末学校の窓から落ちて即死


その理由も大したもんじゃない この子が何をしたって言うんだ本当に やるせない



しかも彼女は学校ではいじめられ、登校拒否、同じクラスの人間も彼女のことを全然知らない


家にはロクでもない父親がいて、孤独で、一人で、でもすごく素敵な絵を、蝶の絵を描く少女でした


何が苦しいって、最後の吉野彼方視点の物語ですよ なんだこれは


彼女の苦しい日々の心情と、由良彼方と出会ったことで僅かな希望を見出すラスト


なんなんですかね なんでこれ最後に持ってくるんですかね ほんとありえない


だって死んでるんだ もう戻ってこない 彼女の描いた蝶の絵は永遠に完成しないんですよ


記憶を頼りに書いたから多少ブレてるかもしれないが、大方は合っていると思う



もう二度と読み返したくないですけど 

それでもわたしの心についた傷はもうずっと消えないだろう  


プシュケの涙 (メディアワークス文庫)

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